海外通信 外食ビジネスの新発想(72)インスタントラーメン専門店

2024.01.01 539号 19面
壁に張り出されたインスタントラーメン各種

壁に張り出されたインスタントラーメン各種

コンボセットの麺と具材の組み合わせを表したメニュー

コンボセットの麺と具材の組み合わせを表したメニュー

タッチパネルのキオスク(注文端末)で注文

タッチパネルのキオスク(注文端末)で注文

注文した麺とトッピングを指定された1分間ヌードルクッカーで調理する

注文した麺とトッピングを指定された1分間ヌードルクッカーで調理する

「豚骨ラーメンのコンボセット」(10$)日清ラ王の豚骨ラーメン+チャーシュー+醤油漬け卵+海苔+コーン

「豚骨ラーメンのコンボセット」(10$)日清ラ王の豚骨ラーメン+チャーシュー+醤油漬け卵+海苔+コーン

「ダック」(9$)タイのMAMAインスタントラーメン+プルドダック+半熟卵+ネギ

「ダック」(9$)タイのMAMAインスタントラーメン+プルドダック+半熟卵+ネギ

 ●選んで作ってその場で食べる ヴィーガンから豚骨まで127種類

 食の一大発明とされる日本発のインスタントラーメン。世界中の人々に愛され、毎年10億食が消費されている。アメリカ人にとっては、学生時代に夜食で食べた懐かしい「勉学の友」だ。

 このインスタントラーメンを食べさせるレストランが、ニューヨークのクィーンズ区ロングアイランドシティに誕生した。なにも家で簡単に作って食べられるインスタントラーメンを外食する必要などないと思われがちだが、人気を集めている。

 選べるラーメンは、プレミアム、スパイシー、ワイルドカード、チャジャン、ライスヌードル(米麺)、豚骨、シーフード、肉、チーズ、ヴィーガン、野菜、オリジナル、味噌、塩、うどんの15部門の総127種類。日本、韓国、タイ、中国など各国から集められたインスタントラーメンの中から好みの麺を選び、キオスク(注文端末)で注文する。インスタント麺(2$50¢~6$50¢)を選んだら、次はトッピング。チャーシュー、ハム、スパム、チョリソー、豆腐などのタンパク質(2~6$)、ネギ、ナルト、キムチ、コーン、ハラペーニョ、ニンニクのフライ、ふりかけなどのクラシック・トッピング(3種までは無料、それ以上は1つにつき50¢)、ゆで卵、アメリカンチーズ、パルメザンチーズ、シュウマイ、かまぼこ、餅などのプレミアム・トッピング(50¢~2$50¢)がある。

 具材の組み合わせを考えなくてもよいコンボセットもあり、豚骨ラーメンは「日清ラ王の豚骨ラーメン+チャーシュー+醤油漬け卵+海苔+コーン」(10$)、プデチゲは「韓国の激辛ラーメン+黒豚ソーセージ+スパム+キムチ+ネギ」(7$50¢)など8種類。

 店内にはウエイトスタッフはおらず、注文から調理まで何もかもがオートメ化されている。まずは、キオスクで注文をすると、注文したラーメンが紙製の容器に入れて出され、それをヌードルクッカーに載せ、指定された分数を選ぶ。熱湯が流れ、自動的に調理してくれる。デリバリーやピックアップの選択肢もある。

 気楽に短時間で食事することができる便利さ・手軽さ、そして懐に優しい価格のおかげで、食事時間から離れている時間帯でも利用客が入ってくる。

 ●店舗情報

 「インスタント・ヌードル・ファクトリー(Instant Noodle Factory)」

 所在地=24-11 41st Avenue, Long Island New York

 開店=2023年6月

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら