海外通信 外食ビジネスの新発想(72)インスタントラーメン専門店
壁に張り出されたインスタントラーメン各種
コンボセットの麺と具材の組み合わせを表したメニュー
タッチパネルのキオスク(注文端末)で注文
注文した麺とトッピングを指定された1分間ヌードルクッカーで調理する
「豚骨ラーメンのコンボセット」(10$)日清ラ王の豚骨ラーメン+チャーシュー+醤油漬け卵+海苔+コーン
「ダック」(9$)タイのMAMAインスタントラーメン+プルドダック+半熟卵+ネギ
●選んで作ってその場で食べる ヴィーガンから豚骨まで127種類
食の一大発明とされる日本発のインスタントラーメン。世界中の人々に愛され、毎年10億食が消費されている。アメリカ人にとっては、学生時代に夜食で食べた懐かしい「勉学の友」だ。
このインスタントラーメンを食べさせるレストランが、ニューヨークのクィーンズ区ロングアイランドシティに誕生した。なにも家で簡単に作って食べられるインスタントラーメンを外食する必要などないと思われがちだが、人気を集めている。
選べるラーメンは、プレミアム、スパイシー、ワイルドカード、チャジャン、ライスヌードル(米麺)、豚骨、シーフード、肉、チーズ、ヴィーガン、野菜、オリジナル、味噌、塩、うどんの15部門の総127種類。日本、韓国、タイ、中国など各国から集められたインスタントラーメンの中から好みの麺を選び、キオスク(注文端末)で注文する。インスタント麺(2$50¢~6$50¢)を選んだら、次はトッピング。チャーシュー、ハム、スパム、チョリソー、豆腐などのタンパク質(2~6$)、ネギ、ナルト、キムチ、コーン、ハラペーニョ、ニンニクのフライ、ふりかけなどのクラシック・トッピング(3種までは無料、それ以上は1つにつき50¢)、ゆで卵、アメリカンチーズ、パルメザンチーズ、シュウマイ、かまぼこ、餅などのプレミアム・トッピング(50¢~2$50¢)がある。
具材の組み合わせを考えなくてもよいコンボセットもあり、豚骨ラーメンは「日清ラ王の豚骨ラーメン+チャーシュー+醤油漬け卵+海苔+コーン」(10$)、プデチゲは「韓国の激辛ラーメン+黒豚ソーセージ+スパム+キムチ+ネギ」(7$50¢)など8種類。
店内にはウエイトスタッフはおらず、注文から調理まで何もかもがオートメ化されている。まずは、キオスクで注文をすると、注文したラーメンが紙製の容器に入れて出され、それをヌードルクッカーに載せ、指定された分数を選ぶ。熱湯が流れ、自動的に調理してくれる。デリバリーやピックアップの選択肢もある。
気楽に短時間で食事することができる便利さ・手軽さ、そして懐に優しい価格のおかげで、食事時間から離れている時間帯でも利用客が入ってくる。
●店舗情報
「インスタント・ヌードル・ファクトリー(Instant Noodle Factory)」
所在地=24-11 41st Avenue, Long Island New York
開店=2023年6月