群馬銀行子会社、化粧品「OSAJI」に出資 丸紅と共同で
群馬銀行は28日、投資子会社を通じて化粧品会社のOSAJI(群馬県高崎市)に出資する資本提携契約を結んだと発表した。丸紅も共同で出資する。地元企業が化粧品を海外展開するにあたり、生産体制の拡充などで支援する。
ぐんま地域共創パートナーズ(GRASP、前橋市)が運営するファンドを通じ、出資する。出資額は非公表だが、出資比率は5%以上となる見通し。
OSAJIは丸紅の販路を活用してアジアに化粧品を売り込む方針で、新たに群馬県内に生産拠点の設立を検討している。GRASPは群馬銀の情報網を使い、建設地探しを支援するほか、生産拠点設置における自治体との調整や群馬銀による融資なども担う。
GRASPの鈴木理人取締役は、OSAJIの化粧品について「日本的な色彩や香りの付け方は海外では珍しく、ブランド力がある」とみる。GRASPによれば、OSAJIの売上高は数億円規模だが、10年内に50億円程度に増加する見通しだ。
銀行が他社の株式を議決権の5%を超えて保有することは原則認められていないが、投資子会社を通じた地域活性化などが目的ならば、期間を10年以内として出資できる。GRASPは10年以内にOSAJIの企業価値を向上させ、保有株式の売却などに踏み切る。
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