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イスラム教徒(ムスリム)がサウジアラビアにある聖地メッカを一斉に訪れる大巡礼を「ハッジ」と呼ぶ。
新型コロナウイルス禍の影響で受け入れる巡礼者の数を限定してきたが、今年は制限が撤廃され、約200万人が参加した。
一方、日本。こちらでも「聖地巡礼」が盛り上がりを見せる。アニメなどの舞台やゆかりの地を「聖地」と呼び、そこを訪ねる新しい観光スタイルだ。
世界的なアニメ人気の高まりとともに、海外から聖地巡礼に訪れる人も珍しくない。ムスリムの来日も急増中だ。
しかし、ムスリムには共通した悩みがあるという。ムスリムは1日5回、メッカの方角に向けて礼拝を行うほか、豚やアルコールなどを摂取することができない。これが高いハードルとなる。
「ムスリムは日本の観光地で礼拝場所や、(イスラム教の戒律に従った)ハラル対応のレストランを探します」
日本ムスリム協会はこう実情を説明し「(礼拝場所などが)すぐに見つけられるような工夫をお願いしたい」と訴える。
ムスリムに日本観光をもっと楽しんでほしい――。動き出した地域がある。
岐阜県の飛驒地方。趣のある街並みや、北アルプスに代表される豊かな自然が外国人観光客に人気のエリアだ。
ここは「聖地巡礼」の拠点でもある。舞台となったのは、国内外で大ヒットしたアニメ映画「君の名は。」だ。
映画にも登場した飛驒市の飛驒古川駅を訪ねると、…
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