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【海を考える】航空石川 ムール貝でハラル缶

2023年8月5日 05時05分 (8月5日 11時01分更新)
オンラインでプレゼンする菅原モハメッドアハメドさん(右)とオティエノ・ライアン・エリックさん=輪島市の日本航空高石川で

オンラインでプレゼンする菅原モハメッドアハメドさん(右)とオティエノ・ライアン・エリックさん=輪島市の日本航空高石川で

高校全国大会 2次審査挑む

 高校生が地元の魚介類を活用した缶詰を考案する全国大会「ローカルフィッシュカングランプリ」に、日本航空石川(輪島市)が参加している。四日にオンラインでの二次審査があり、代表生徒二人がムール貝(ムラサキイガイ)を使った三品を発表した。
 大会は日本財団主催。各地で環境や産業などに影響を与える魚介類を「課題魚」と定め活用を考える。航空石川は二、三年生五人を中心に七月初旬から着手。カレー風味としょうゆ風味の炊き込みご飯と、アクアパッツァを開発した。大会の地域サポーターで、NPO法人チーム能登喰(く)いしん坊の森本敬一代表(53)=穴水町=らが協力した。
 生徒らは五月に珠洲市で震度6強を観測した地震を受け、非常食の缶詰に注目した。イスラム教徒(ムスリム)が信仰を理由に非常食を食べられない事例を知り、ムスリムも食べられるハラルフード(戒律で許された食べ物)にすると決めた。同校は留学生が多く、ムスリムが在籍することもきっかけになった。
 ムール貝は地中海原産で船底に付着して広まった外来種。養殖カキの成長を阻害する。カキ産地の穴水では迷惑な生物とされているが味は良く、食用で生かせると周知を図る。
 審査ではパキスタン出身でムスリムの菅原モハメッドアハメドさん(三年)と、日本とケニアのハーフ、オティエノ・ライアン・エリックさん(二年)がプレゼンした。ハラル対応のため食材選びを工夫したことや、食欲が増すカレー味は非常食に適している点などを説明した。
 二人は十分間の発表を終え、手応えを感じた様子だった。菅原さんは「普段は航空分野を目指して学んでいるので、海は未知のフィールド。知らないことを学べる」。オティエノさんは「海をよく知り、この地の課題解決につなげたい」と話した。
 二次審査には全国から二十数校が進んでおり、通過した中から十月に最優秀を決める。(日暮大輔)
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